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スタートアップこそリファラル採用を!成功に導く具体的な手順と注意点を解説

更新日:2025.09.26

スタートアップの採用課題を解決するリファラル採用とは、コストを抑えつつ、カルチャーフィットする優秀な人材を獲得できるメリットがあります。本記事では、具体的な導入手順から成功のポイント、注意点までを網羅的に紹介し、貴社の成長を加速させる採用戦略を支援します。

読んで欲しい方

  • スタートアップ経営層、人事責任者、採用担当者の方
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目次

スタートアップの成長を左右する重要な要素の一つが「人材採用」です。しかし、多くのスタートアップは、限られた予算や知名度の低さから、優秀な人材の獲得に苦戦しています。このような課題を解決する強力な一手として、今「リファラル採用」が注目されています。リファラル採用とは、自社の従業員に知人や友人を紹介してもらう採用手法です。この記事では、スタートアップがリファラル採用を成功させるための具体的な手順、成功のポイント、そして注意すべき点について、事例を交えながら網羅的に解説します。

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なぜ今、スタートアップにリファラル採用が有効なのか?

なぜ今、スタートアップにリファラル採用が有効なのか?

スタートアップという特殊な環境において、リファラル採用は他のどの採用手法よりも大きなメリットをもたらす可能性があります。大手企業と比較してリソースが限られる中で、なぜリファラル採用が有効な選択肢となるのでしょうか。その主な理由を4つの側面から解説します。

採用コストを大幅に削減できる

スタートアップにとって、採用コストは常に悩みの種です。人材紹介エージェントを利用すれば、採用した人材の年収の30%以上が手数料として発生することも珍しくありません。求人広告を掲載するにも多額の費用がかかります。その点、リファラル採用は、これらの外部サービスを利用しないため、採用コストを劇的に抑えることが可能です。紹介してくれた社員へのインセンティブ(報酬)を設けたとしても、外部コストに比べればはるかに安価であり、その費用を事業投資に回すことができます。

カルチャーフィットする人材に出会える

企業の文化や価値観に合う「カルチャーフィット」は、特に少人数で事業を推進するスタートアップにとって極めて重要です。リファラル採用では、自社の文化を深く理解している社員が「フィルター」役を果たします。社員は、自社の雰囲気や働き方をよく知る友人や知人の中から、「この人ならうちの会社で活躍できそうだ」と感じる人材を紹介してくれます。そのため、書類や数回の面接だけでは見抜きにくい人柄や価値観のマッチ度が高く、入社後のミスマッチを大幅に減らすことができます。

転職潜在層へアプローチできる

本当に優秀な人材ほど、積極的に転職活動をしていない「転職潜在層」であることが多いです。彼らは現在の職場である程度の評価を得ており、求人サイトを頻繁にチェックすることはありません。このような層にアプローチするのは、従来の採用手法では非常に困難です。しかし、リファラル採用であれば、社員が友人や元同僚として直接声をかけることで、転職市場には出てこない優秀な人材に自社の魅力を伝え、興味を持ってもらうきっかけを作ることができます。

定着率が高く、離職率の低下につながる

リファラル採用で入社した人材は、定着率が高い傾向にあります。入社前に、紹介者である社員から社内のリアルな情報(良い面も大変な面も)を聞いているため、入社後のギャップが少ないからです。また、社内に信頼できる知人がいるという安心感は、新しい環境への適応をスムーズにし、早期離職を防ぐ効果も期待できます。従業員の定着は、採用と教育にかかるコストの削減だけでなく、組織全体の安定と成長に直結します。

リファラル採用のデメリットと必ず実施すべき対策

多くのメリットがあるリファラル採用ですが、無計画に導入すると予期せぬ問題を引き起こす可能性もあります。ここでは、特に注意すべき3つのデメリットと、それらを未然に防ぐための具体的な対策を解説します。これらのリスクを正しく理解し、事前に対策を講じることが成功の鍵となります。

デメリット(リスク)具体的な対策
人間関係のしがらみ選考プロセスは通常通り厳格に行うことを事前に紹介者・候補者双方に伝えます。紹介者には選考内容への関与を認めず、人事と経営層が客観的な判断を下す体制を構築します。
人材の同質化募集ポジションの要件を明確にし、多様なバックグラウンドを持つ人材を求めていることを社内に周知します。リファラル採用以外の採用チャネル(ダイレクトリクルーティングなど)も併用し、採用ポートフォリオのバランスを取ります。
不採用時の関係性悪化不採用の際には、結果のみを伝えるのではなく、可能な範囲で丁寧な理由を説明します。紹介してくれた社員への感謝を伝え、「ごめんねごはん」のようなフォロー制度を設けることで、社員の協力意欲を維持します。

人間関係のしがらみが生まれる可能性への対策

紹介者と候補者の間に「紹介した・された」という関係性が生まれるため、選考プロセスや入社後の評価において、特別な配慮を求める声が上がる可能性があります。これを防ぐためには、リファラル採用であっても選考基準は一切変えず、他の応募者と同様に厳格な選考をおこなうことを明確にルール化し、全社員に周知することが不可欠です。紹介者はあくまで「候補者を推薦する」役割に徹してもらい、選考過程には関与させないことが重要です。

人材の同質化(ダイバーシティの欠如)への対策

社員が自分と似た経歴や価値観を持つ知人を紹介する傾向が続くと、組織全体の多様性が失われ、イノベーションが生まれにくい「同質化」した組織になるリスクがあります。この対策として、リファラル採用だけに頼るのではなく、ダイレクトリクルーティングや外部のイベント参加など、複数の採用チャネルを併用することが効果的です。また、社内に対して「多様なスキルや経験を持つ人材を求めている」というメッセージを明確に発信し、社員の紹介の視野を広げる努力も必要です。

不採用時の関係性悪化への対策

紹介した友人が不採用になった場合、紹介者と候補者の関係が気まずくなることがあります。また、紹介した社員が「会社に貢献できなかった」と感じ、今後の協力をためらってしまうケースも考えられます。これを避けるためには、不採用の連絡を丁寧におこない、紹介者へのフォローを徹底することが大切です。不採用理由を誠実に伝えるとともに、紹介してくれたことへの感謝を明確に示しましょう。企業によっては、紹介者と候補者の関係性をケアするために食事代を補助する「ごめんねごはん」制度などを設けて、次も気兼ねなく紹介してもらえるような配慮をしています。

スタートアップがリファラル採用を成功させるための5つの手順

スタートアップがリファラル採用を成功させるための5つの手順

リファラル採用を成功させるためには、思いつきで始めるのではなく、戦略的に制度を設計し、運用していく必要があります。ここでは、スタートアップがリファラル採用を導入し、軌道に乗せるための具体的な5つの手順を解説します。

手順1:目的と採用したい人物像を明確化する

まず初めに、「なぜリファラル採用をおこなうのか」「どのような人材を求めているのか」を明確にします。目的が「採用コストの削減」なのか、「特定の専門スキルを持つ人材の獲得」なのかによって、制度設計は変わります。そして、求める人物像(ペルソナ)を具体的に定義し、スキルや経験だけでなく、自社のカルチャーに合う価値観や行動特性まで言語化します。これが明確でないと、社員は何を基準に友人を紹介すればよいか分からず、ミスマッチの原因となります。

手順2:紹介から採用までのプロセスを設計する

次に、社員が候補者を紹介してから採用に至るまでの具体的な流れを設計します。誰が、いつ、どのように候補者と接触し、面接は誰がおこない、合否は誰が判断するのか、といった一連のプロセスを明確に定めます。社員が気軽に紹介できるよう、専用の申請フォームを用意したり、Slackなどのチャットツールで簡単に推薦できる仕組みを作ったりするなど、紹介のハードルを下げることが重要です。プロセスが複雑だと、社員は紹介をためらってしまいます。

手順3:魅力的で公平なインセンティブ制度を設ける

社員の協力意欲を引き出すために、インセンティブ制度は欠かせません。インセンティブは金銭的な報酬が一般的ですが、その金額や支払いタイミング(採用決定時、入社後一定期間経過後など)は慎重に決定する必要があります。金額が高すぎると、報酬目当ての質の低い紹介が増える可能性があります。また、役職や職種に関わらず、全社員が公平に参加できる制度にすることが、全社的な協力体制を築く上で重要です。金銭だけでなく、特別な休暇や表彰といった非金銭的な報酬を組み合わせるのも効果的です。

手順4:全社員への周知と協力を促す文化を醸成する

制度が完成したら、全社員に対してその目的、プロセス、インセンティブについて丁寧に説明します。一度の説明で終わらせず、定例会や社内報などで定期的にリマインドし、制度を形骸化させないことが大切です。「採用は人事だけの仕事ではなく、全員でおこなう重要な活動である」という文化を醸成し、経営陣自らが積極的に制度を利用する姿勢を見せることで、社員の当事者意識を高めることができます。

手順5:効果測定と継続的な改善を行う

リファラル採用は、導入して終わりではありません。紹介数、応募数、採用決定数、採用後の定着率などのデータを定期的に測定し、制度がうまく機能しているかを評価します。紹介数が伸び悩んでいるのであれば、インセンティブの内容や周知方法に問題があるのかもしれません。社員からフィードバックを集め、プロセスの改善や制度の見直しを継続的におこなっていくことで、リファラル採用の効果を最大化することができます。

これで差がつく!リファラル採用をさらに活性化させる3つのポイント

リファラル採用をさらに活性化させる3つのポイント

制度を整えるだけでは、リファラル採用は十分に機能しません。社員が自発的に「自社を友人に勧めたい」と思えるような、より深いレベルでの取り組みが成功の鍵を握ります。ここでは、競合と差をつけるための3つの重要なポイントを解説します。

経営陣が率先してリファラル採用に取り組む

リファラル採用の成否は、経営陣のコミットメントに大きく左右されます。経営陣が「リファラル採用は会社の未来を作る重要な戦略だ」と本気で考え、自らの人脈をたどって候補者を探し、社員に協力を呼びかける姿勢を見せることが何よりも重要です。経営陣の熱意は必ず社員に伝わり、「自分も会社のために貢献しよう」という強力な動機付けになります。採用活動を人事に丸投げするのではなく、経営の最優先事項として取り組むことが、文化醸成の第一歩です。

紹介したくなるような従業員エンゲージメントの高い組織を作る

結局のところ、社員が自社に誇りや愛着を感じていなければ、大切な友人に「うちに来ないか」と誘うことはできません。リファラル採用を活性化させる最も本質的な方法は、従業員エンゲージメント、つまり「会社への貢献意欲」が高い組織を作ることです。透明性の高い情報共有、公正な評価制度、挑戦を後押しする文化、良好な人間関係など、社員が「この会社で働き続けたい」と心から思えるような魅力的な職場環境を整えることが、何よりも効果的なリファラル促進策となります。

紹介者と候補者への丁寧なフィードバックを徹底する

紹介という行動は、社員にとって少なからず心理的な負担を伴います。その善意に応えるためにも、紹介者と候補者へのコミュニケーションは迅速かつ丁寧におこないましょう。選考結果に関わらず、紹介してくれたことへの感謝を伝え、プロセスの進捗をこまめに共有することが信頼関係を築きます。特に不採用となった場合には、その理由を誠実に伝えることで、紹介者は納得感を得られ、次の紹介へと繋がります。このような細やかな配慮の積み重ねが、長期的に協力してくれる社員を増やしていきます。

事例に学ぶリファラル採用を成功させている企業

理論だけでなく、実際にリファラル採用を成功させている企業の事例から学ぶことは非常に有益です。ここでは、株式会社メルカリのメルペイの取り組みを紹介します。
メルペイでは、リファラル採用を非常に重要な採用チャネルと位置づけています。同社の特徴は、単なる制度運用に留まらず、「社員を巻き込む」ための徹底した文化醸成にあります。社内報やイベントを通じてリファラル採用の重要性を繰り返し伝え、成功事例を共有することで、社員の意識を高めています。また、紹介された候補者に対しても、すぐに選考に入るのではなく、まずは社員とのカジュアルな食事会などを設定し、メルペイの文化を理解してもらう機会を設けるなど、丁寧な候補者体験を設計している点が成功の要因です。

まとめ

本記事では、スタートアップがリファラル採用を成功させるための具体的な方法論と重要なポイントを解説しました。リファラル採用は、単なるコスト削減の手法ではなく、企業のカルチャーを強化し、事業成長を加速させるための戦略的な一手です。
成功のためには、明確な制度設計、全社的な協力体制、そして何よりも社員が自社を誇りに思えるような魅力的な組織づくりが不可欠です。本記事で紹介した手順とポイントを参考に、ぜひ貴社ならではのリファラル採用を実践してみてください。

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監修者

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株式会社APILLOX 代表取締役

山下 雅弘

大阪大学大学院中にインターンとしてエンジニアとしてのキャリアをスタート。大学院卒業後、AI自動テストツールの開発を行う会社にエンジニアとして入社。1年半後にフリーランスとして独立、さらに1年後に株式会社APILLOXを創業。1人称で開発してきたHitorimeを2025年1月にリリース。