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求人票テンプレート|1人目採用で使える記載例と書き方ガイド

更新日:2026.06.27

求人票テンプレートの無料記載例と、1人目採用で失敗しない書き方を解説。ミッション・スキル要件・文化フィットまで網羅したチェックリスト付きで、経営者・人事がすぐ使える構成にまとめました。

読んで欲しい方

  • 初めて採用活動を始めるスタートアップ経営者
  • 専任人事がおらず求人票を自分で作る創業期の担当者
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スタートアップが「1人目人事」を採用する前に決めておくべきこと——役割定義と採用要件の言語化ガイド

「そろそろ人事を採用しようか」と思っても、何から決めればいいのか分からない、という経営者は多くいます。1人目人事は、採用だけでなく制度設計・労務・組織文化の形成まで幅広い仕事を担う存在であり、要件の言語化が曖昧なまま採用を進めると、入社後にミスマッチが顕在化するリスクが高くなります。この記事では、採用に先立って「何を決めておくべきか」「どう言語化するか」を、実務で使える手順と判断基準とともに整理します。


「何でもできる人事」を探す前に、フェーズを確認する

「何でもできる人事」を探す前に、フェーズを確認する

1人目人事に何を期待するかは、自社のフェーズによって大きく変わります。「人事全般をお任せできる方」という求め方はほぼ機能しないと考えてください。候補者側から見ると、優先度や権限の輪郭が見えず、判断できないからです。

まず、以下の3つのフェーズのどこに自社が当てはまるかを確認してください。

フェーズ従業員数の目安人事に最初に期待する仕事
採用立ち上げ期〜15名程度採用オペレーション整備・ポジション要件の言語化・面接設計
組織基盤構築期15〜40名程度評価制度の素案・入社オンボーディング・労務の整備
スケール準備期40名〜採用チームのマネジメント・等級・報酬設計・カルチャー施策

シリーズAまでの段階(従業員20名前後まで)では、「採用実行力」が最優先になるケースが多いです。労務や制度は外部の社労士や弁護士で代替できますが、採用のカジュアル面談調整・スカウト文章の作成・選考管理を内製で回す人手は、外注が難しいためです。

採用要件を書く前に、「最初の6か月で何ができれば成功か」を3つ以内で言語化してみてください。この問いに答えられない状態で採用を始めると、候補者への説明も面接での見極めも曖昧になります。


役割定義の前に「やらないこと」を決める

1人目人事が失敗する典型的なパターンは、入社後に「思っていた仕事の幅と違った」という認識のずれから生じます。これを防ぐには、役割定義において「やること」と同時に「やらないこと・当面は任せないこと」を明示することが有効です。

やること・やらないことの仕分け例

採用立ち上げ期における整理例:

  • やること:採用媒体・エージェントの管理、スカウト送付、面接日程調整、内定通知のオペレーション
  • 当面やらないこと:給与テーブルの設計、評価制度の構築(経営者または外部顧問が担当)
  • 判断に悩むこと:採用広報のSNS運用(リソースが確保できれば担当する、が最初の合意)

この仕分けを書き出すだけで、JD(求人票)の解像度が上がります。「採用広報もお願いしたい」という希望を持ちつつ、最初から全部を要件にすると、候補者の絞り込みが難しくなり、採用難易度が上がります。優先順位を明示し、「将来的には担ってほしいが、最初の半年は採用オペレーションに集中してもらう」という形で伝えると、候補者側も判断しやすくなります。


採用要件の言語化:「スキル・経験」「スタンス」「アンチパターン」の3層で書く

採用要件の言語化:3層で書く

1人目人事の採用要件は、一般的な中途採用の要件票よりも「スタンス」と「アンチパターン」が重要になります。なぜなら、仕事の型や制度がない中で自分で判断し続ける必要があり、スキルだけでは立ち上がりを予測しきれないからです。

第1層:スキル・経験(必須と歓迎を分ける)

区分記述の例
必須採用エージェントとの折衝経験2年以上、または社内採用担当として複数ポジションのクロージングまでの経験
歓迎HRテックツール(ATS等)の導入・運用経験、スタートアップでの就業経験
不問人事制度の設計経験(当面は経営者が主導するため)

必須要件を絞ることは重要です。「あれば望ましい」項目を必須に入れてしまうと母集団が過度に狭まり、シリーズAまでの段階では特に採用が止まります。

第2層:スタンス(行動特性として言語化する)

スタンスを「主体性がある方」のような抽象語で書いても意味がありません。面接で確認できる行動レベルに落としてください。

  • 「正解のない問いに対して、自分なりの仮説を立てて動き、振り返りをする習慣がある」
  • 「経営者への報告・相談のタイミングを自分で判断できる(指示待ちにならない)」
  • 「採用数字(応募数・面接通過率・内定承諾率)を自分事として追える」

これらはそのまま面接での質問項目にも転用できます。

第3層:アンチパターン(入社後に機能しない人物像)

アンチパターンを書き出すと、選考の精度が上がります。

  • 「制度や承認フローが整っていないと動きづらい方」
  • 「採用担当として動くよりも制度設計・企画が主な関心の方(初期フェーズではミスマッチになりやすい)」
  • 「数値を追うより、関係性の構築に重心を置いてきた方」

アンチパターンはJDに書く必要はありませんが、社内の採用基準として明文化しておくと、面接官間の評価のばらつきを減らせます。


報酬・ポジション設計の現実的な相場と提示の順序

報酬・ポジション設計の現実的な相場と提示の順序

1人目人事の給与レンジは、採用市場では600万〜900万円前後に候補者が集中しているケースが多いです(2024年前後の東京拠点スタートアップの感覚値。市況や企業フェーズにより異なります)。シリーズA前後で採用予算に制約がある場合は、以下の考え方で設計してください。

ストックオプション(SO)との組み合わせ:

給与水準が市場より100〜150万円程度低い場合、SOで補完することがあります。ただし、1人目人事の候補者がSOをどれほど評価するかは個人差が大きく、「SOありきで給与を下げる」という提示は候補者によっては警戒感を生みます。給与とSOはセットで説明するよりも、「まず給与の希望と現在の水準を確認してから、SOの内容を追加で説明する」という順序のほうが、候補者との対話がスムーズになることが多いです。

ポジション名称の設計:

  • シリーズA前後であれば「人事責任者」や「HRマネージャー」という名称でも、配下にメンバーがいなくても違和感は少ないです。
  • 「1人目として全体を見てほしい」という期待を、ポジション名で示すことは有効です。ただし「CHRO(最高人事責任者)」のような名称は、権限・役割との乖離が大きくなるとミスマッチを生じやすいため慎重に使ってください。

「口説き」のフェーズで伝えるべき3つの事実

1人目採用において、選考は「見極め」と「口説き」の両方で成立します。1人目人事の候補者は、複数のスタートアップの選考を同時に受けているケースが多く、「なぜここを選ぶか」の判断を求められます。経営者が伝えるべきは以下の3点です。

  1. 今の組織の正直な状態: 何が整っていて、何が整っていないかを隠さない。「採用体制はほぼゼロから作る必要がある」という事実を先に伝える誠実さが、信頼の土台になります。
  2. この人が活躍できる根拠: 過去の経験のどの部分がここで生きるか、具体的に言語化して伝える。「あなたの○○の経験が、当社の○○フェーズで必要な力です」という形で伝えると、候補者は自分がここで活躍できるイメージを持ちやすくなります。
  3. 1〜2年後の組織の姿: 採用目標・組織規模・事業のマイルストーンを数値で共有する。「今は5名だが、1年後には20名規模にしたい」「そのためにこのポジションが機能するかどうかが成長の鍵だ」という文脈を渡すことで、候補者は自分の役割の重要性を実感できます。

口説きにおいて避けるべきは、「やりがいがある」「成長できる」という曖昧な言葉を繰り返すことです。候補者はほぼ全社から同じことを言われており、差別化になりません。具体的な事実と数字で語ることが、信頼につながります。


まとめ:採用を動かす前に整える5つの起点

  1. フェーズを確認し、最初の6か月のミッションを3つ以内で言語化する。 採用立ち上げ期であれば「採用オペレーションの整備」「スカウト・エージェント管理」「面接設計」が候補になります。
  2. 「やること」と「当面やらないこと」を仕分ける。 役割の境界を明示することで、候補者の判断材料が増え、入社後のミスマッチも減ります。
  3. 採用要件をスキル・スタンス・アンチパターンの3層で書く。 特にスタンスは行動レベルで言語化し、そのまま面接の質問項目に転用できる粒度にする。
  4. 給与とSOの提示順序を決めておく。 給与希望を先に確認してから、SOを追加説明するほうが対話がスムーズになることが多い。
  5. 口説きには「事実と数字」を使う。 正直な現状、候補者の経験が活きる根拠、1〜2年後の組織像を具体的に伝える。

次に取るべき一歩として、今日から「最初の6か月のミッション3つ」と「アンチパターン」を書き出してみてください。この2つが言語化できると、JDの作成も面接の設計も格段に進みやすくなります。


Hitorimeは、スタートアップの「1人目人材」と採用企業をつなぐ転職サービスです。1人目人事のような、役割定義や要件の言語化から難しいポジションの採用についても、現場の知見をもとに伴走しています。採用を本格的に動かす前の相談からでも、ご活用いただけます。本記事は山下雅弘監修のもと作成しています。

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監修者

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株式会社APILLOX 代表取締役

山下 雅弘

大阪大学大学院中にインターンとしてエンジニアとしてのキャリアをスタート。大学院卒業後、AI自動テストツールの開発を行う会社にエンジニアとして入社。1年半後にフリーランスとして独立、さらに1年後に株式会社APILLOXを創業。1人称で開発してきたHitorimeを2025年1月にリリース。自身も一人目エンジニアや一人目経営企画として事業の立ち上げに深く携わる中で、「一人目」というポジションは非常にチャレンジングでありながら、早期にリーダーシップを経験でき、大きな裁量を持って自らを成長させられるキャリアだと確信。この実体験こそが、一人目人材と採用企業をつなぐHitorimeを立ち上げた原点となっている。

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