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採用計画の立て方|手順・テンプレ・チェックリスト

更新日:2026.07.13

採用計画の立て方を手順ごとに解説。採用戦略との違い・目標人数の算出・スケジュール設計・チェックリストまで網羅し、1人目採用を検討する経営者・人事担当者がすぐ実践できる内容にまとめました。

読んで欲しい方

  • 初めて採用計画を策定する中小企業・スタートアップの経営者
  • 専任人事が不在で採用実務を兼務している管理職・総務担当者
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採用計画の立て方|手順・テンプレ・チェックリスト

「採用しなければならないのは分かっているが、何から手をつければよいか分からない」——そう感じている経営者や人事担当者は少なくありません。採用計画は要素が多い上に、ステップの順番を誤ると後工程で手戻りが発生しやすく、初めて取り組む方ほど迷いが生じやすいテーマです。この記事では、採用計画の全体像から各ステップの具体的な手順、よくある失敗とその対策、すぐに使えるチェックリストまでを一本に整理しています。読み終えたその日から作業を始められる粒度を意識して書きましたので、ぜひ手を動かしながら読み進めてください。


採用計画とは何か——採用戦略との違いを先に整理する

採用計画とは何か——採用戦略との違いを先に整理する

採用計画の作業に入る前に、「採用戦略」と「採用計画」の役割分担を一度整理しておくことを勧めます。この2つは混用されがちですが、混同したまま作業を進めると「何のために採用するのか」が曖昧なまま手法選定に突入してしまい、後から軌道修正が必要になります。

採用戦略採用計画
問いの軸What・Why(何を目指すか、なぜ採るか)How・When・Who(どう動くか、いつ、誰が)
主な内容事業フェーズと採用の優先順位、ターゲット人材像の方向性人数・手法・スケジュール・担当・コストの具体化
決めるタイミング採用計画より先戦略を受けて策定

一言でいえば、採用戦略は「羅針盤」、採用計画は「航海図」です。戦略が固まっていない状態で計画の細部を詰めても、方向がずれた精緻な計画にしかなりません。まず「この採用で何を実現したいか」という戦略的な問いに答えを出してから、計画作業に進むのが正しい順序です。

スタートアップの採用戦略についてはスタートアップの採用戦略を徹底解説!成功に導く5つのポイントとは?も参考にしてください。


採用計画を立てる前に確認すること——現状把握と前提整理

採用人数や手法を決める前に、「なぜ採るのか」の根拠を言語化しておく必要があります。この前提整理を省くと、「とりあえず何人か採ろう」という感覚値だけで計画が動き出し、採用後に「この人に何をやってもらえばよいか分からない」という事態が起きます。

確認すべき項目は以下の3点です。

1. 経営計画・事業計画との接続
半期・1年後の売上目標や新機能リリース計画など、事業の数値目標を起点に「それを実現するために何が不足しているか」を問います。採用はあくまで事業目標を達成するための手段であり、計画の出発点は事業側にあります。

2. 現有人員のギャップ分析
現在のチームで対応できる業務量・スキルを棚卸しし、不足している機能やキャパシティを特定します。「今の人員では何ができないか」が明確になって初めて、採用要件の輪郭が描けます。

3. 採用に使える予算の上限の確認
採用コストの目安として、人材紹介(エージェント経由)は想定年収の30〜35%程度が相場です。求人広告は媒体によって数十万円から数百万円まで幅があります。予算上限を最初に確認しておくことで、後のステップで手法を選ぶ際の選択肢が現実的に絞られます。

この前提整理は、次のステップ全体の「判断の土台」になります。ここを丁寧に行うほど、後の意思決定がスムーズになります。


採用計画の立て方|5ステップで進める手順

採用計画の立て方|5ステップで進める手順

ここが本記事の核心です。5つのステップを順番に示しますが、重要なのは「このステップが決まらないと次に進めない」という依存関係を意識することです。ステップを飛ばしたり順番を入れ替えたりすると、後工程で必ず手戻りが発生します。


ステップ1:採用要件の定義

このステップで決めること: 「どんな人を採るか」の言語化

まず職務内容(ジョブディスクリプション)を書き、必須スキル・歓迎スキル・カルチャー適合の条件を分けて整理します。「即戦力かどうか」「マネジメント経験の有無」など選考で判断軸になる要素を、この段階で言語化しておきます。

次のステップへの引き渡し条件: 採用要件が「必須」と「歓迎」に分かれており、選考担当者が判断できるレベルで文書化されていること。

採用基準の具体的な設定方法については採用基準の決め方とは?失敗しない項目設定と運用時の注意点で詳しく解説しています。


ステップ2:採用人数・コストの確定

このステップで決めること: 何人を、いくらで採るか

採用人数は「事業目標の達成に必要な業務量」と「現有人員のキャパシティ」のギャップから算出します。感覚値で決めると予算超過や過剰採用のリスクが生じます。採用コストは手法ごとに大きく異なるため、この段階でざっくりとした試算を行い、予算内に収まる組み合わせを絞り込みます。

次のステップへの引き渡し条件: 採用人数と1人あたりの採用コスト上限が数値で決まっていること。


ステップ3:採用手法の選定

このステップで決めること: どのチャネルで母集団を作るか

採用人数とコスト上限が決まると、手法の比較が現実的にできます。主な手法の特徴を整理します。

手法主なコスト感向いているケース
人材紹介(エージェント)想定年収の30〜35%程度採用リソースが限られる、専門職・管理職
求人広告(媒体掲載)数十万〜数百万円/媒体母集団を広く集めたい、認知度がある程度ある
ダイレクトリクルーティング媒体費+工数ターゲットが明確、自社でスカウトできる体制がある
リファラル採用低コスト(紹介報奨金程度)文化的適合を重視、既存社員のネットワークが広い
自社採用ページ(自然流入)ほぼゼロ(コンテンツ作成工数のみ)長期的なブランディング、補完的活用

複数手法の組み合わせが一般的ですが、リソースが限られるスタートアップでは最初の1〜2手法に集中するほうが効果が出やすい傾向があります。

次のステップへの引き渡し条件: 活用する手法が決まり、各手法の担当者と予算枠が割り当てられていること。

ダイレクトリクルーティングとスカウト手法の使い分けについてはダイレクトリクルーティングとスカウトの違いとは?自社に合う採用手法の選び方を解説も参照してください。


ステップ4:選考フローの設計

このステップで決めること: 書類選考から内定までの段階・評価方法・担当者

書類選考→一次面接→二次面接→オファーという一般的な流れを自社の状況に合わせて設計します。各フェーズで「誰が」「何を」評価するかを決め、面接官がバラバラな軸で判断する事態を防ぎます。

スタートアップでは面接回数を減らして意思決定を速くすることも競争力になります。候補者の離脱を防ぐ設計については内定承諾率を上げる採用設計の実践ガイドが参考になります。

次のステップへの引き渡し条件: 選考フローが図示または一覧化されており、各フェーズの評価者と評価観点が明記されていること。


ステップ5:スケジュールと担当の可視化

このステップで決めること: 入社希望日から逆算した活動スケジュールと担当者の割り当て

入社希望日を起点に逆算して、募集開始日・書類選考期限・面接実施期間・オファー期限を設定します。担当者が明確でないと作業が止まります。以下のような形式で一覧化することを推奨します。

項目期限担当者
求人票公開・スカウト開始○月○日○○さん
書類選考完了○月○日○○さん
一次面接実施○月○日〜○日○○さん、○○さん
二次面接・最終面接○月○日〜○日代表
オファー提示期限○月○日○○さん
入社予定日○月○日

採用計画でよくある失敗3パターンと対策

採用計画でよくある失敗3パターンと対策

計画を立てたにもかかわらず採用がうまくいかないケースには、共通した原因があります。代表的な3パターンを原因・対策とセットで整理します。


失敗①:人材要件が抽象的すぎて選考軸がブレる

原因: 「優秀な人」「コミュニケーション力が高い人」といった定性的な言葉だけで要件を定めている。

なぜ起きるか: ジョブディスクリプションを書いた経験がない、または時間をかけずに言語化を済ませてしまう。

対策:

  • 「必須スキル」と「歓迎スキル」を分けて記述する
  • 「この仕事でどんな成果を出すことを期待するか」を具体的に書く(例:「入社3か月以内にXXを担当できる状態になる」)
  • 面接担当者全員が同じ基準で判断できるか、チェックしてもらう

失敗②:採用人数の根拠が感覚値になっている

原因: 「なんとなく2〜3人は必要」という感覚で人数を決め、事業計画や業務量との接続がない。

なぜ起きるか: 前提整理(ステップ2以前の現状把握)を省略している。

対策:

  • 「この採用で実現したい業務量・売上・機能」を数値で定める
  • 現有人員のキャパシティと照らし合わせ、不足分を算出する
  • 採用コストの試算と予算上限を並べ、実現可能な人数に着地させる

失敗③:スケジュールが入社日から逆算されていない

原因: 「早く採りたい」という気持ちで募集を始め、選考途中で面接日程が押して入社が大幅に遅れる。

なぜ起きるか: 各フェーズにかかる日数の見積もりが甘い。特に「オファー提示から承諾まで」に候補者が時間を要するケースを見落としやすい。

対策:

  • 入社希望日を最初に決め、そこから逆算してスケジュールを設計する
  • 書類選考・面接・オファー検討それぞれのバッファ(各1〜2週間程度)を盛り込む
  • 採用活動の開始日が遅れた場合の代替プランも事前に用意する

すぐ使える採用計画チェックリスト

以下のチェックリストを使い、現在の採用計画に抜け漏れがないか確認してください。各項目に「○(完了)」「△(要確認)」「×(未着手)」を付けて使うと整理しやすくなります。

【前提整理】

  • 採用の目的が事業計画と接続されている
  • 現有人員のギャップが言語化されている
  • 採用予算の上限が数値で決まっている

【ステップ1:採用要件】

  • 職務内容(ジョブディスクリプション)が文書化されている
  • 必須スキルと歓迎スキルが分かれている
  • 選考担当者全員が同じ基準で判断できる

【ステップ2:採用人数・コスト】

  • 採用人数に事業上の根拠がある
  • 1人あたりの採用コスト上限が決まっている
  • 採用コストの概算が予算内に収まっている

【ステップ3:採用手法】

  • 活用する手法が1〜2つ選定されている
  • 各手法の担当者と予算枠が割り当てられている
  • 母集団の形成方法が具体的に決まっている

【ステップ4:選考フロー】

  • 書類選考から内定までの各段階が決まっている
  • 各フェーズの評価者と評価観点が明記されている
  • 候補者へのフィードバック・連絡タイミングが決まっている

【ステップ5:スケジュール・担当】

  • 入社希望日が決まっている
  • 入社日から逆算したスケジュールが存在する
  • 各タスクに担当者名と期限が割り当てられている

採用計画書のテンプレートを一から作るのが難しい場合や、自社のフェーズに合わせた設計を相談したい場合は、Hitorimeの面談(無料)でご相談いただくことが可能です。チェックリストで「△」や「×」が多い項目があれば、そこを起点に会話を始めるのが最も効率的です。


まとめ

採用計画を立てる上での要点を再整理します。

  1. 採用戦略と採用計画を分けて考える。 「何を目指すか(戦略)」が決まってから「どう動くか(計画)」に進む順序を守ることが、手戻りを防ぐ最初の一歩です。
  2. 前提整理を省かない。 事業計画との接続・現有人員のギャップ・予算上限の3点を確認してから採用要件に入ることで、計画全体の精度が上がります。
  3. ステップの依存関係を意識して順番通りに進める。 採用要件→人数・コスト→手法→選考フロー→スケジュールの順を守り、前のステップの「引き渡し条件」を満たしてから次へ進みます。
  4. よくある3つの失敗(要件の抽象化・人数の感覚値・逆算なしのスケジュール)を事前に把握し、対策を講じておく。
  5. チェックリストで定期的に計画を点検する。 採用活動は動き出した後も計画通りに進まないことが多いため、週次や月次でチェックリストに立ち返る習慣が効果的です。

次に取るべき一歩: まず上記チェックリストを印刷(またはコピー)し、現状の採用計画に照らし合わせてください。「×(未着手)」の項目が最優先の作業タスクになります。


Hitorimeは、スタートアップの1人目人材(最初の重要な採用)と採用企業をつなぐ転職サービスです。採用計画の策定から採用要件の言語化、候補者の見極めや口説き方まで、1人目採用ならではの難しさに伴走しています。採用計画の方向性について壁打ちしたい場合は、お気軽にご相談ください。本記事は山下雅弘監修のもと作成しています。

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監修者

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株式会社APILLOX 代表取締役

山下 雅弘

大阪大学大学院中にインターンとしてエンジニアとしてのキャリアをスタート。大学院卒業後、AI自動テストツールの開発を行う会社にエンジニアとして入社。1年半後にフリーランスとして独立、さらに1年後に株式会社APILLOXを創業。1人称で開発してきたHitorimeを2025年1月にリリース。自身も一人目エンジニアや一人目経営企画として事業の立ち上げに深く携わる中で、「一人目」というポジションは非常にチャレンジングでありながら、早期にリーダーシップを経験でき、大きな裁量を持って自らを成長させられるキャリアだと確信。この実体験こそが、一人目人材と採用企業をつなぐHitorimeを立ち上げた原点となっている。

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