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採用ピッチ資料の作り方|1人目採用を成功に導く構成と手順

更新日:2026.07.19

採用ピッチ資料の作り方を、構成・盛り込む内容・デザインのポイントまで手順ごとに解説します。1人目採用を検討する経営者・人事担当者が、候補者に自社の魅力を正確に伝えるための実践ガイドです。

読んで欲しい方

  • 1人目採用を検討しているスタートアップの経営者・創業メンバー
  • 採用広報を立ち上げたい人事担当者・バックオフィス担当者
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Hitorimeであれば、様々な社内の1人目ポジションとして仕事に挑戦したい人材と出会い採用することができます。

採用ピッチ資料の作り方|1人目採用を成功に導く構成と手順

「採用ピッチ資料を作りたいが、何から手をつければよいか分からない」という声は、1人目採用を検討しているスタートアップの経営者からよく聞かれます。この記事では、スライド単位まで落とし込んだ構成モデルと、2〜3日で初版を仕上げる作成手順を具体的に解説します。デザインや採用の専門知識がなくても再現できるよう、チェックリストとともに整理しているので、読み終えた時点で「今日から手を動かせる状態」になることを目指してください。


採用ピッチ資料とは何か、なぜ今必要か

採用ピッチ資料とは、求職者や候補者に自社を深く理解してもらうために作る「企業側からのプレゼン資料」です。求人票が「募集要項の告知」であるのに対し、採用ピッチ資料は「なぜここで働くべきか」を候補者の視点でストーリーとして伝えるものです。会社説明会用の資料とも似ていますが、採用ピッチ資料は1対1のカジュアル面談やスカウトメールへの添付、選考前の事前送付など、採用プロセスの複数の場面で使い回せる点が異なります。

1人目採用の文脈では、この資料の有無が候補者の反応を大きく左右します。知名度がなく、採用ブランドもゼロから作る段階において、候補者が「この会社はどんな会社なのか」を自分のペースで調べられる手がかりを用意することは、口説く以前の土台づくりです。採用ピッチ資料があることで、スカウトへの返信率が上がったり、カジュアル面談の質が上がったりするという事例も報告されています。まずは「最小限の初版を早く出す」という姿勢が重要で、完成度を高めるのはその後で構いません。


作る前に決める2つのこと:ターゲットと訴求軸

作る前に決める2つのこと:ターゲットと訴求軸

採用ピッチ資料を作り始める前に、スライドの外側で決めるべきことが2つあります。この2点を曖昧にしたまま作ると、誰にでも当てはまる「ふんわりした資料」になり、読んだ候補者に「自分のことだ」という引力が生まれません。

① 採用ターゲットを具体的に言語化する

「優秀なエンジニアを採りたい」ではなく、「どんなキャリアの、どんな価値観を持つ人に来てほしいか」まで解像度を上げます。以下の問いに答えると整理しやすくなります。

  • その人の現在地はどこか(大企業の中堅社員なのか、スタートアップ経験者なのか)
  • 何に不満を持ち、何を求めて転職を考えているか
  • 入社後の1年間で、その人に担ってほしいことは何か

1人目採用では特に、「求めない人物像」を決めることがミスマッチ防止に直結します。たとえば「ゼロから仕組みを作る経験を楽しめない人には向かない」と正直に書くことは、マイナスではなく信頼の獲得につながります。

② 自社の訴求軸を3点以内に絞る

自社のすべての強みを並べると、何も刺さらない資料になります。候補者が「この会社を選ぶ理由」として語れるものを、3点以内に絞ってください。訴求軸の例は以下のとおりです。

訴求軸の類型具体例
ミッション・社会的意義解決しようとしている課題の大きさ・切迫感
事業フェーズの面白さ0→1のプロダクト設計に関われる
経営陣・チームの質特定の業界に深い専門性を持つメンバー
成長機会入社直後から事業判断に関われるポジション
待遇・条件市場水準に近い報酬+ストックオプション

この2点が決まると、次のスライド構成が「埋めるだけ」の作業に近づきます。


採用ピッチ資料の基本構成:スライド12枚モデル

採用ピッチ資料の基本構成:スライド12枚モデル

ここが本記事の核心です。「盛り込む項目」だけを並べたリストでは、いざ資料を開いたときに手が止まります。実際に作り始めるには「何枚目に何を、どのくらいの量で書くか」まで決まっている必要があります。以下に12枚構成のモデルを示します。リソースが限られる創業期は「最小セット(★印)」の9枚から始め、余力があれば拡張スライドを加えてください。

スライド番号タイトル例載せる情報の目安意図
1 ★表紙社名・ロゴ・キャッチコピー1行第一印象と「読む気」を作る
2 ★会社概要設立・所在地・資金調達状況・従業員数(3〜5行)候補者が最初に確認したいファクトを揃える
3 ★ミッション・ビジョンミッション1文+背景となる課題を2〜3行「なぜこの会社が存在するか」を伝える
4 ★解決する課題・市場課題の深刻さ・市場規模の概算事業の意義と成長余地を示す
5 ★プロダクト・事業概要サービスの概要・差別化ポイントを図や画像で何をしている会社かを直感的に理解させる
6成長・トラクションARR・ユーザー数・前年比成長率など公開可能な数値勢いと実績を伝える(開示できる範囲で)
7 ★組織・メンバー創業者・主要メンバーの顔写真・略歴・一言コメント「この人たちと働く」イメージを持たせる
8 ★カルチャー・働き方バリュー・意思決定のスタイル・リモート可否・勤務実態カルチャーフィットを候補者が自己判断できる材料を出す
9 ★業務内容・求める人物像入社後の具体的な仕事・期待役割・必須/歓迎スキル「自分がここで何をするか」を解像度高く伝える
10待遇・評価年収レンジ・ストックオプション有無・評価の考え方条件面の透明性で信頼を獲得する
11 ★選考フローステップ数・面接回数・所要期間の目安次のアクションへの心理的ハードルを下げる
12CTA(連絡先・応募導線)カジュアル面談の申し込み先・担当者連絡先読後の行動を迷わせない

1人目採用における補足:スライド10の待遇欄は、レンジ(例:年収600〜900万円)と「ストックオプション有」の一言だけでも構いません。詳細は面談で話すことを前提に、「条件面も誠実に向き合っている」という姿勢を示すことが重要です。ストックオプションの設計について詳しくはストックオプション設計の基本と実務手順も参考にしてください。


手順3ステップ:情報収集→スライド作成→レビュー

採用ピッチ資料の初版は、2〜3日で作ることを目標にしてください。完璧を目指して1か月かけるより、70点の資料をすぐ候補者に渡してフィードバックをもらう方が実務上ずっと効果的です。

ステップ1:情報収集(半日〜1日)

以下の素材を社内から集めます。創業者が一人で兼任している場合でも、「自分に質問する形式」で棚卸しするのが効率的です。

  1. 会社概要のファクト(設立日・資本金・調達状況・従業員数)
  2. ミッション・ビジョンの文章(なければこの機会に1文で言語化する)
  3. 解決したい課題と市場規模の根拠(公的な統計・業界レポートで代替可)
  4. プロダクトのスクリーンショットまたは説明図
  5. 創業者・メンバーの顔写真と略歴(LinkedInやnote記事でも代替可)
  6. 直近の実績数値(開示できる範囲で。なければ「現在急拡大中」でも可)
  7. 募集ポジションの業務内容・求めるスキル(既存の求人票があれば流用可)

求人票の書き方に迷っている場合は、求人票の書き方を完全解説!応募が集まるコツと法律に関する注意点とは?を併せて参照してください。

ステップ2:スライド作成(1〜1.5日)

ツールはGoogleスライドまたはCanvaで十分です。どちらも無料で使え、採用向けのテンプレートも公開されています。作成時の鉄則は以下の3点です。

  • 1スライド1メッセージ:1枚に伝えたいことは1つだけ。情報を詰め込まない。
  • 文字は最小限:候補者は読み物ではなくプレゼン資料として受け取ります。1スライドあたりの文字数は100〜150字以内を目安にしてください。
  • 図・写真を積極的に使う:オフィスの写真・プロダクトの画面・チームの集合写真は、文章より速く「空気感」を伝えます。

ステップ3:レビュー(半日)

作成後、次のセクションのチェックリストで自己点検を行ってください。可能であれば、採用ターゲットに近い社外の知人1〜2人に読んでもらい、「どこで読む気が止まったか」を聞くと改善点が明確になります。

採用候補者へのアプローチ方法についてはダイレクトリクルーティングの活用も有効で、詳しくはダイレクトリクルーティングとスカウトの違いとは?自社に合う採用手法の選び方を解説をご覧ください。


完成前に確認!採用ピッチ資料セルフチェックリスト10項目

完成前に確認!採用ピッチ資料セルフチェックリスト10項目

資料が完成したら、公開・送付の前に以下の10項目を確認してください。チェックが付かない項目は修正の優先候補です。

#チェック項目確認のポイント
1ターゲット人材が読んで「自分のことだ」と感じるか求める人物像が抽象的すぎないか
2ネガティブ情報が最低1つ含まれているか課題・未整備な点・大変な点の正直な記述があるか
31スライド1メッセージになっているか複数の論点が1枚に詰まっていないか
4文字量が適切か1スライド150字超のページが多すぎないか
5選考フローと連絡先が明記されているか読後の次のアクションが迷わず取れるか
6数値・実績に根拠があるか誇張・未確認の数字が含まれていないか
7写真・図のクオリティが低すぎないかぼやけた写真や解像度の低い図が使われていないか
8最新情報に更新されているか設立年・従業員数・調達ラウンドが現在の情報か
9訴求軸が3点以内に絞られているか「全部良い」になっていないか
10PDFまたはURL共有で閲覧できるか受け取った候補者がすぐ開ける形式になっているか

このチェックリストは初版公開後も、四半期に一度見直す習慣にするとよいでしょう。採用ミスマッチを防ぐ観点から設計をブラッシュアップしたい場合は、採用ミスマッチを防ぐ方法と原因・対策チェックリストも参考にしてください。


よくある失敗パターンと改善のヒント

実際に採用ピッチ資料を作った後、「なぜか読まれない」「候補者の反応が薄い」という状況になることがあります。原因のほとんどは以下の3パターンのいずれかです。

パターン1:情報羅列型になって読まれない

会社の特徴を箇条書きで並べただけの資料は、候補者にとって「情報の棚」であり、ストーリーがないため記憶に残りません。

改善策:「なぜこの事業をやるのか→どんな課題があるのか→自分が入ってどう貢献するか」という流れで、候補者が主人公になれるナラティブを意識してスライドを並べ直す。

パターン2:良い面しか書かず、リアリティが薄い

完全にポジティブな資料は、読んでいて「本当のことを言っているか?」という疑念を生みます。特に転職経験のある候補者ほど、きれいすぎる資料を警戒します。

改善策:「現在の課題・まだ整っていないこと」を1〜2行だけ正直に書く。たとえば「評価制度は現在整備中です」「リモートワークは週2〜3日が実態です」といった一文は、信頼の獲得に直結します。

パターン3:更新されずに古い情報のまま使われる

一度作って満足し、6か月後も同じ資料を使い続けているケースは珍しくありません。従業員数・調達状況・プロダクトの現状が古いままでは、候補者に誤った情報を伝えることになります。

改善策:スライドのフッターに「最終更新日:〇〇年〇月」を入れ、四半期ごとに更新する担当者(たとえ1人でも)を決める。


採用ピッチ資料は「完成させること」より「候補者に見せてフィードバックをもらい、育てること」が本質です。最初から100点を目指さず、まず12枚の初版を作り、実際に使いながら改善するサイクルを回してください。


まとめ

  • 作る前の設計が肝:採用ターゲットと自社の訴求軸(3点以内)を言語化してからスライド作成に入ると、資料のブレが防げる。
  • 12枚構成モデルをそのまま目次として使う:表紙を含む最小セットの9枚から始め、余力があれば成長実績・待遇・CTAを加えて拡張する。
  • 初版は2〜3日で作り切る:ツールはGoogleスライドかCanvaで十分。完璧より「早く出して改善する」サイクルが重要。
  • チェックリスト10項目で自己点検する:ネガティブ情報の開示・数値の正確性・連絡先の明記を特に重視する。
  • 次の一歩:今日中に「採用ターゲット」と「訴求軸3点」をテキストで書き出し、明日からスライド1枚目(表紙)を開く。

Hitorimeは、スタートアップの「1人目人材(最初の重要な採用)」と採用企業をつなぐ転職サービスです。採用ピッチ資料の作成から候補者へのアプローチ・オファー設計まで、1人目採用ならではの難しさに伴走しています。採用に専任担当がいない段階でも動ける支援を心がけていますので、まずはお気軽にご相談ください。本記事は山下雅弘監修のもと作成しています。

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監修者

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株式会社APILLOX 代表取締役

山下 雅弘

大阪大学大学院中にインターンとしてエンジニアとしてのキャリアをスタート。大学院卒業後、AI自動テストツールの開発を行う会社にエンジニアとして入社。1年半後にフリーランスとして独立、さらに1年後に株式会社APILLOXを創業。1人称で開発してきたHitorimeを2025年1月にリリース。自身も一人目エンジニアや一人目経営企画として事業の立ち上げに深く携わる中で、「一人目」というポジションは非常にチャレンジングでありながら、早期にリーダーシップを経験でき、大きな裁量を持って自らを成長させられるキャリアだと確信。この実体験こそが、一人目人材と採用企業をつなぐHitorimeを立ち上げた原点となっている。

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